“セキュアCD” に対する違和感
毎度お騒がせな CCCD (コピーコントロールCD) ですが、また新しい方式(?) が出現したようです。
ITmedia +D LifeStyle:新たなCDコントロール技術「セキュアCD」を試す (1/4)
東芝EMIが新たに導入した著作権管理技術が「セキュアCD」だ。8月31日に発売された一部のタイトルに導入されており、THE ROLLING STONESのアルバム「A Bigger Bang」にも同技術が利用されている。同アルバムを購入してみたので、「セキュアCD」がどのようなものなのか検証してみたいと思う。
CCCD は、
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商用音楽は著作物(曲)に対して課金をするビジネスモデルである
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著作物の配布形態の一つである CD は技術的にコピー可能である
という条件の中で、現在の課金方式を崩壊させないように音楽レーベル各社が導入した CD に対するコピープロテクトです。
その場しのぎ的な感がありますが、まぁいきなり配布形態や、はたまたビジネスモデルそのものを転換しろというのも酷な話なわけで、しょうがないというか、なんというか。 個人的には買ったCD くらい自由に使わせろとは強く思います。
Avex は CCCD 辞めたそうですが(レンタルオンリーになった)、東芝EMI はまだ続けていたようで、今回その名も “セキュアCD” というのがでました。
セキュアCD
・・・なにか違和感ありませんか? ぼくの中でセキュアCDというと、
CDR に大事なデータを記録している。 盗まれたら困るので “セキュアCD” を使っておこう。
そんな感じです。
そうなんです、この呼び方は東芝 EMI 側が主体。 当の消費者は 音楽 CD がセキュアであることなんか望んでいないのです。 これをコピーコントロールCD の名称に使ってしまうのはちょっと問題あるのではないかと・・・。 すばり “CCCD” のほうが事象だけを表していて良いと思うのですが。
こういったことはコンピュータ的な開発行程で起きがちで、開発側主体、ユーザ不在で、検討中の言葉がそのまま外にでてしまうことがよくあります。
素直に名称を “CCCD” にしなかった意図は不明(外販のため?)ですが、内部の言葉は外に出さないほうがいいよね、という自戒のエントリでした。
7 Comments
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Comment
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From: today - 2005/9/2 Friday (Comment)
もともとCDに対価を払っているのだから、その使い方が規制されたCCCDやセキュアCDは対価も安くなるはずなのにね。
つまりCD3000円ならセキュアCD1000円とか。
音楽メーカーの考え方はこうだと思います。
コピーされる→売れない→CCCDを採用→売れない(以下略
売り上げが上がらない理由をコピーされることだけに決め付けてしまうところが良くありません。
買ってもらえるように努力する姿勢が見受けられないのです。
これはソフトウエアの価格にも言えます。
コピーされる→売れない→価格を上げる→売れない→(以下略
ちなみにOSの値段が高いのはコピーされるからという説もあるらしいです。
しかしアクティベーションを採用し、コピーしても使うことが出来なくなった現在もOSの値段を下げようとしません。 明らかに対価ではないのです。
しかし、ユーザーには選択肢が無いのです。 グローバルスタンダードになってしまった以上、価格競争が起きることも無くOSメーカーは価格を下げる努力は全くしていないように見えます。
メーカーにはもう少し買う側、使う側の立場を考えて欲しいものです。
「より多くの利益を得る為に売る」だけではなく「より沢山の人に使ってもらう為に売る」ことも必要なのでは?
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From: chameleon - 2005/9/2 Friday (Comment)
CCCD路線というのは「失敗」と思っていたんですが、手を変え品を変えて再登場ですね。
楽曲をダウンロードして楽しむとか言うスタイルも定着してきたので、メディアから楽曲だけコピーして入手したいという人の割合もより増えたんだろうなぁ。
僕は、ジャケ写とかが非常に楽しみなんですがCDサイズはみみっちい写真しかないですからね・・。
やっぱり、メーカーさんも工夫して消費者がお金出して「本物を所有したくなる」商品にしてほしいです。切に。
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From: ひろまさ - 2005/9/2 Friday (Comment)
あ、分かります。 たしかに、LP とかレーザーディスクってジャケ写でかくて良かったです。 🙂
音楽に関して言えば、ライブとか製本とかデジタルコピーできない付加価値をつける一種のプロテクションは、消費者、メーカともに幸せになれるひとつの方法かもしれません。
“対価” に関しては難しいですよねー。 価値を値段に変換するアルゴリズムがひとそれぞれで、なんというかエルメスのティーカップが5万円じゃなくて 500円だったら電車男が成立しないかもしれないというか、なんというか、わけわからんたとえです。(笑
音楽CD が売れなくなった原因は購買層が「携帯電話>音楽」という価値になったため、という説に一票です。 エンターテイメントはパイの食い合いなので、努力なくして勝利なしといったところでしょうか。 着うたは、その二つの融合ですね。 😛
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From: Sa・Ga - 2005/9/4 Sunday (Comment)
先ほど別記事でご紹介いただいた「TSJ付゛録゛II」のSa・Gaと申します。
私も、
>メーカーさんも工夫して消費者がお金出して「本物を所有したくなる」商品にしてほしいです。
というご意見には大賛成。
記事中ではavexが敗北を認めたことについて触れられていますが、まだそれをわかっておられないメーカーがあるということに愕然としています。
自分の場合、本当に欲しいCDは血眼になってでも探します。Soweluの「Geofu」については、これを探し当てるだけのために1ヶ月以上も費やしました。3曲目「Rainbow」について、楽曲を聴いて感動したまではよいがアーティストも曲名もわからない。それを知ったあとはCDを簡単に入手できましたが、これが単なる音声データのコピーだとしたら感動は半減以下でしたでしょうね。
そもそも、アルバムCDを買うことにより、そのアーティストの別の楽曲に対する興味も湧くわけでして。また、無圧縮状態の楽曲を聴けることにより、アーティストが伝えたいことをより多く感じ取ることもできるわけでして。
しかし、楽曲のネット販売が定着しつつある昨今においては、私のような考えは陳腐なのかなぁ。
あと、
>デジタルコピーできない付加価値
についても賛成。CDのジャケット写真なんてその最たるモノですし、ライナーノーツもしかり。
あと、少し意味合いは異なりますが、アルバムの曲順というのも、そのアーティストの思想を如実に反映していると思えませんか? アルバムが物語になっているというか。二流以下のアーティストや編者の場合、この「物語の構築」がいい加減であるケースが往々にしてありますね。
アルバムCDならではの楽しみ方を模索することも、メーカーには求められますね。
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From: ひろまさ - 2005/9/4 Sunday (Comment)
Sa・Ga さん、こんにちは。
ご挨拶がこちらになってしまいました。 ごめんなさい・・・。
今後ともよろしくお願いします。
そうなんですよね。
CD は音楽の媒体という役割だけでなく、アーティストからのプレゼント的な面もありますよね。 ケーキ(音楽)を梱包をしてキャンドルもつけるとか、そういう感じのイメージがぼくにもあります。 アルバムの曲順についてもよく分かります。
こういった丁寧につくられたものに、コピープロテクトなんていう、音楽の世界とは無関係な方式的で無粋なものを付けられることに違和感があり、反発しているところも少なからずあります。
音楽業界には、楽曲提供だけでなくトータル的な世界を作り出す技と、それを商売として成立させる技量が求められているのかもしれません。
・・・これはなかなか大変だ。 🙂
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From: today - 2005/9/2 Friday (Comment)
もともとCDに対価を払っているのだから、その使い方が規制されたCCCDやセキュアCDは対価も安くなるはずなのにね。
つまりCD3000円ならセキュアCD1000円とか。音楽メーカーの考え方はこうだと思います。
コピーされる→売れない→CCCDを採用→売れない(以下略売り上げが上がらない理由をコピーされることだけに決め付けてしまうところが良くありません。
買ってもらえるように努力する姿勢が見受けられないのです。これはソフトウエアの価格にも言えます。
コピーされる→売れない→価格を上げる→売れない→(以下略ちなみにOSの値段が高いのはコピーされるからという説もあるらしいです。
しかしアクティベーションを採用し、コピーしても使うことが出来なくなった現在もOSの値段を下げようとしません。 明らかに対価ではないのです。しかし、ユーザーには選択肢が無いのです。 グローバルスタンダードになってしまった以上、価格競争が起きることも無くOSメーカーは価格を下げる努力は全くしていないように見えます。
メーカーにはもう少し買う側、使う側の立場を考えて欲しいものです。
「より多くの利益を得る為に売る」だけではなく「より沢山の人に使ってもらう為に売る」ことも必要なのでは?
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From: chameleon - 2005/9/2 Friday (Comment)
CCCD路線というのは「失敗」と思っていたんですが、手を変え品を変えて再登場ですね。
楽曲をダウンロードして楽しむとか言うスタイルも定着してきたので、メディアから楽曲だけコピーして入手したいという人の割合もより増えたんだろうなぁ。
僕は、ジャケ写とかが非常に楽しみなんですがCDサイズはみみっちい写真しかないですからね・・。
やっぱり、メーカーさんも工夫して消費者がお金出して「本物を所有したくなる」商品にしてほしいです。切に。 -
From: ひろまさ - 2005/9/2 Friday (Comment)
あ、分かります。 たしかに、LP とかレーザーディスクってジャケ写でかくて良かったです。 🙂
音楽に関して言えば、ライブとか製本とかデジタルコピーできない付加価値をつける一種のプロテクションは、消費者、メーカともに幸せになれるひとつの方法かもしれません。
“対価” に関しては難しいですよねー。 価値を値段に変換するアルゴリズムがひとそれぞれで、なんというかエルメスのティーカップが5万円じゃなくて 500円だったら電車男が成立しないかもしれないというか、なんというか、わけわからんたとえです。(笑
音楽CD が売れなくなった原因は購買層が「携帯電話>音楽」という価値になったため、という説に一票です。 エンターテイメントはパイの食い合いなので、努力なくして勝利なしといったところでしょうか。 着うたは、その二つの融合ですね。 😛
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From: Sa・Ga - 2005/9/4 Sunday (Comment)
先ほど別記事でご紹介いただいた「TSJ付゛録゛II」のSa・Gaと申します。
私も、
>メーカーさんも工夫して消費者がお金出して「本物を所有したくなる」商品にしてほしいです。
というご意見には大賛成。
記事中ではavexが敗北を認めたことについて触れられていますが、まだそれをわかっておられないメーカーがあるということに愕然としています。
自分の場合、本当に欲しいCDは血眼になってでも探します。Soweluの「Geofu」については、これを探し当てるだけのために1ヶ月以上も費やしました。3曲目「Rainbow」について、楽曲を聴いて感動したまではよいがアーティストも曲名もわからない。それを知ったあとはCDを簡単に入手できましたが、これが単なる音声データのコピーだとしたら感動は半減以下でしたでしょうね。
そもそも、アルバムCDを買うことにより、そのアーティストの別の楽曲に対する興味も湧くわけでして。また、無圧縮状態の楽曲を聴けることにより、アーティストが伝えたいことをより多く感じ取ることもできるわけでして。しかし、楽曲のネット販売が定着しつつある昨今においては、私のような考えは陳腐なのかなぁ。
あと、
>デジタルコピーできない付加価値
についても賛成。CDのジャケット写真なんてその最たるモノですし、ライナーノーツもしかり。
あと、少し意味合いは異なりますが、アルバムの曲順というのも、そのアーティストの思想を如実に反映していると思えませんか? アルバムが物語になっているというか。二流以下のアーティストや編者の場合、この「物語の構築」がいい加減であるケースが往々にしてありますね。アルバムCDならではの楽しみ方を模索することも、メーカーには求められますね。
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From: ひろまさ - 2005/9/4 Sunday (Comment)
Sa・Ga さん、こんにちは。
ご挨拶がこちらになってしまいました。 ごめんなさい・・・。
今後ともよろしくお願いします。そうなんですよね。
CD は音楽の媒体という役割だけでなく、アーティストからのプレゼント的な面もありますよね。 ケーキ(音楽)を梱包をしてキャンドルもつけるとか、そういう感じのイメージがぼくにもあります。 アルバムの曲順についてもよく分かります。
こういった丁寧につくられたものに、コピープロテクトなんていう、音楽の世界とは無関係な方式的で無粋なものを付けられることに違和感があり、反発しているところも少なからずあります。音楽業界には、楽曲提供だけでなくトータル的な世界を作り出す技と、それを商売として成立させる技量が求められているのかもしれません。
・・・これはなかなか大変だ。 🙂
From: TSJ付゛録゛II - 2005/9/6 Tuesday (Trackback)
雑感(2005/09/06)
ネタ切れするとたまに書く「雑感」ですが、最近は自分でも「日記」なのか単なる与太話(雑談)なのかわからなくなってきております。
実は少々頭に来たことがありまして。
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From: Levitra. - 2008/9/4 Thursday (Trackback)
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